自律神経やホルモンなどの身体機能はUFO(未確認飛行物体)

『医学』が生まれて数千年経ちますが、未だに身体は謎だらけです。

レントゲンやCTやMRIを撮るとか、心電図や脳波などの電気で図るとか、尿や血液や子宮内の羊水まで調べることができますが、それでも身体は謎だらけです。

精密検査が進めば進むほど、新たな細胞やホルモンや神経伝達物質が見つかって、それを調べるのに、また、科学技術は進化していきます。

その結果、機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群などの心身症、躁うつ病や解離性障害などの精神病、その他、300を超える指定難病が『診断名』という名前を付けられて『病気』や『病態』として世に出てきました。

整体の世界では、それらの原因を、よく『自律神経の乱れ』だとか『ホルモンバランスが悪いから』だとか、いわゆる身体機能の一部をソレと決めつけて、説明に用いたり、宣伝に使ったりしています。

自律神経やホルモン、脳の神経伝達物質や血流など、身体機能が不調に関係しているのは間違いないのでしょうが、そもそも『身体機能の働きが一体どういう具合に影響しているのか』の全てを知っている人は、私を含め、誰もいません。

今現在、わかっている自律神経やホルモンの働きは氷山の一角に過ぎないのです。

鳥でも飛行機でも隕石でもない、現段階で確認できない謎の飛行物体を『UFO（未確認飛行物体）』と言います。

自律神経やホルモンなどの身体機能は、UFOです。

空を飛ぶことや、ピカピカと光る事はわかっていますが、それで全てを理解しているとは到底言えないでしょう。

身体機能が影響している、機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群などの診断も同じです。

『あなたのお腹の不調は、UFOです！』と言われている様なものです。いったい何が分かったと言えるのでしょうか。

『機能』というモノの全貌は誰にもわかりません。Nobody Knowsです。

ですが、わからないなら、わからないなりの対処があるのです。

それは、一部のわかっている機能に対処するのではなく、全体を包括して対処することです。

身体面だけでなく、心理面や社会面など、自分が置かれている環境全てを考慮して、その上で出来得るベストな生活を送る事です。

難しくはありません。

健康な時は、それが無意識にできていたのですから。

投稿日：2022年9月6日