最も恐ろしい伝染病は『ストレス』かもしれない

細菌やウイルスが生物の体内に侵入して増殖する病気を『感染症』

感染症の内、別の生物にも感染する病気のことを『伝染病』と言います。

『伝染病』の代表的例で言えば《結核・マラリア・天然痘》など紀元前からあるものもあれば、インフルエンザや新型コロナウィルスなど身近な伝染病もあります。

始まりはたった一人の健康障害かもしれませんが、感染が繰り返され世界中に拡散していく『伝染病』は、人類最大の天敵と言えるでしょう。

『伝染病』は1980年に撲滅宣言された天然痘以外、今も世界の何処かで確認されており、SDGs（持続可能な開発目標）の目標3として掲げられています。

※「すべての人に健康と福祉を」が伝染病にかかわる目標です。

さて、そんな『伝染病』ですが個人的には「ストレス」もそれに近しいと思っています。

もちろんストレスは細菌やウイルスの類ではありませんので、増殖や感染とは言いませんし、何より病原体の発見ができません。

しかし、それは見えないだけで存在します。

何かストレスを抱えている人の身近に居ると、その影響を受けます。

怒っている人が近くに居ると、周りの人はイライラしたり、怖くなったり、ピリピリしたりします。

悲しんでいる人が近くに居ると、周りの人は心配したり、考え込んだり、悩んだりします。

「感染」や「伝染」とは言いませんが、関わっている人に伝わっていきます。

「増殖」とは言いませんが、着実に積み重なって増えていきます。

しかもタチの悪いことに、感染経路は「思考そのもの」です。

会話をしても、しなくても。

近くに居ても、居なくても。

生きていても、死んでいても。

ストレスの対象になっている人や物や環境の事を「避けよう！考えないようにしよう！」と思えば思うほど、意識してしまうものです。

その結果、眠れなくなったり、お腹が痛くなったりします。

ストレスがもたらす「健康障害」は、心身症や精神疾患です。

自律神経の乱れ・ホルモンバランスの乱れ・そして生活習慣の乱れは、病気に罹りやすくなるだけでなく、自然治癒力を低下させます。

最も恐ろしい伝染病は『ストレス』かもしれない、と思う理由がそれです。

ストレスは、伝染病だけでなく「全ての病気の親玉」みたいな存在です。

『ストレスで死ぬ』は大袈裟ではないんですよ。

大切な家族や仲間に伝染させないよう、ストレスは早めに対処と予防を心がけましょう。