折居の野望

慢性専門の医師と比べれば、私は完璧に理解しているとは言い難いです。それでも器質だけを信じている医師よりは理解していると思います。

慢性疼痛専門の集学的痛みセンターの医師は『慢性は医師でも知らない人がほとんどです』とおっしゃいます。

『ガイドライン』をちゃんと読めば、整体師だってある程度『慢性』を理解できるのですが、読んだことがある整体師に出会った事がありません。

施術する側が知らないなら、患者側が知るはずもありません。

ウチに来られる患者さんは、100％の確率で『初めて聞いた』の連発です。

その為に色々とブログを書いていますが、どうも要領を得ずに悪戦苦闘しています。

伝えるって難しい。

頑張れ折居！

①の続きになりますが、ある程度、慢性の知識が患者さんに広がったら、今度は症状がまだない方、慢性と自覚されていない方にも普及していきたいです。

慢性の知識で変わるのは、身体的な健康面だけではありません。

心理社会的要因を背景に考える慢性の治療は、全人的なアプローチです。

『人間そのもの』が改善すると言っていいでしょう。

疼痛は不調の一面に過ぎません。精神病や心身症、未病や不定愁訴、想定できる人生の『悩み』が慢性症状です。

人間関係や仕事能力に影響して当然です。

『会社を辞める新人』も『文句しか言わない社員』も『怒鳴ってばかりの上司』も、QOLの改善でグンと減るでしょう。

その可能性は十分に秘めています。

政治効果よりも日本が大きく変わるでしょう。

信じてもらうには、まずはウチを繁盛させなきゃいけません。

頑張れ折居！！

慢性の知識が普及しても、大きな問題が実はあります。

診察時間と医療報酬の問題です。

毎日、数多くの患者さんが来院される病院は、１人あたりにかけられる時間が非常に短く、その治療は投薬が75％です。しかし、その内９割近くは症状が改善しません。慢性症状はお薬だけで改善する事が難しいからです。

慢性症状の治療は、QOLの向上が目的で、心理療法と運動療法がメインです。投薬や手術はあくまで補助的で、場合によって無意味でもあります。

慢性症状の診察は物凄く時間がかかるのです。

それを知っている医師は大勢いるかもしれません。

ですが、１人に時間を割けば他が診られません。

そして、何時間診ようが保険適用である以上、医療報酬は変わりません。

お医者さんだって、稼ぎたいに決まっています。

これは国の問題です。これをどうにかしないと慢性患者の受け入れなんて不可能です。

現状、慢性症状の一番最前線は『集学的痛みセンター』ですが、如何せん数が少ないです。

自費をとって時間も取れる『整体院』は、自分を含め業界は馬鹿ばかり（注意！医師と比べてです！ごめんなさい！）なので、医師からは相手にされていませんが、可能性として条件は整っています。

なので、整体師を慢性の準専門にするために、基準を設けて国家資格にする。

これも一つの手段です。

柔道整復師が急性の準専門なのだから、整体師が慢性の準専門でも問題ないでしょう。

厚生労働省に働きかけねばなりませんが・・・

頑張れ折居！！！